育て方について

ハオルチアの育て方
ハオルチアとは・・・・・
  • 南アフリカに自生している多肉植物で、自然界では半ば土に埋もれるようにして育っています。
  • 葉の先端の細胞が半透明に進化し、そこから体内に太陽光を取り込んで光合成しています。
  • その美しさから「植物の宝石」と呼ばれ、園芸植物として広く普及し、コレクターも数多く存在しています。
  • 日本は世界的にも知られる産出国で、交配による品種改良も盛んにおこなわれています。
性質は・・・・・・
  • 多肉植物の中では、比較的育てやすい部類に入ります。
  • 暑さにはそこそこ強いのですが、株の状態が悪い場合は、日本の猛暑でとろけるように腐ることがあるので注意が必要です。
  • 耐寒性はかなりあります。水をきって乾燥気味に管理すれば、最低気温0℃くらいまでなら耐えます(ただし、雨や雪にあたらない環境で)。
  • もともと乾燥地帯の植物なので、乾きにはかなり強く、一ヶ月ほど水をやらなくても耐えます。ただし、水切れすると葉がくすみ、しなびてきます。
  • 一時的な過湿にも不思議と強く、半砂漠地帯の多肉植物とは違って、少々水をやりすぎても大丈夫です。
  • 半ば土に埋もれて生きられるよう進化しているので、半砂漠地帯の多肉植物のように、強烈な日光が必要ではありません。直射日光は油断すると葉焼けすることがあるので注意が必要です。ただし、暗すぎる環境では葉が間延びして、著しく弱ってしまいます。窓越しの、強すぎない日光がベストです。
  • 成長はゆっくりです。園芸上は「冬型の多肉」に分類され、晩秋〜初冬、春先の、人間が肌寒いくらいの季節によく育ちます。
  • 大株になると、葉の付け根から長い花茎を立ち上げます。花は小さな白いユリのような姿ですが、観賞用というよりはおまけとお考えください。
管理場所と水遣りについて・・・・・・
  • 春〜秋の暖かい時期は、よく日の入る屋内の窓辺か、屋根のついたベランダなど、屋外の明るい日陰で管理します。雨ざらしは避けたほうが無難です。冬は凍結を避けるために必ず室内へ取り込んでおきましょう。
  • 基本的には、乾燥した、風通しの良い環境を好みます。生産者は「蒸し作り」という高温多湿のサウナのような環境で成長を促進することもありますが、これは温室やサンルームのような設備と、土の配合や水やりのコツが必要なので、一般住宅には向きません。
  • 鉢の中までしっかりと乾いてから、数日から2週間おいてたっぷりと水やりするくらいのペースが基本です。ただし、真夏は休眠期になりますので、さらに乾かし気味に管理します。
  • 半砂漠地帯の多肉植物と違って、長期間の極端な乾燥は苦手です(株がこじれて成長しなくなってしまいます)。環境や土の配合によって水切れの速度は変わりますが、葉につやがなくなってしわが寄り始めたら水を与えるくらいで間に合います。
  • 水やりは、土を湿らせるだけでなく、鉢の中(土の粒子の隙間)の換気が目的です。汚れた空気を押し出すために、鉢底穴から水が流れ出るまで、勢いよくたっぷりあげましょう。頭からかけて大丈夫です。
  • 耐寒性はそこそこ強いので、室内栽培では防寒は必要ありませんが、寒冷地にお住まいの場合、窓辺ギリギリに置くと冬の夜中に凍結の心配もあります。
  • エアコンの風が直接当たる場所や、空気が常に湿っている浴室などには置かないでください。キッチンのコンロのそばも、油でベトベトになるので避けましょう。
土と肥料について・・・・・・
  • 鉢土は、市販の多肉植物用や観葉植物用ではなく、できればブレンドしてください。赤玉土(小粒)4:川砂3:軽石(小粒)2:園芸用培養土1くらいが目安です。水を与えてすぐ、鉢底からダバダバと流れ出るくらいの水はけが良いでしょう。
  • 多肉植物は、インテリア用に鉢底穴のない容器に植えられていることがありますが(そんな商品すら存在しますが)、水がたまりやすい+土中の換気ができないために根腐れを起こしやすくなるので、できれば鉢底穴のある容器に植えてあげてください。
  • 肥料は控えめのほうが無難です。年に1回、暖かい季節に、市販の緩行性化成肥料などを適量与えてください。
  • 植え替えは、真夏と真冬以外ならいつでも可能です。ひと回り〜ふた回り大きな鉢に、根を傷めないように植え替えて、根が極端に乾かないうちに水をあげます。多肉植物は、根が細いタイプと太いタイプに分かれます。細いタイプは腐りやすいので、植え替えてから傷口が乾くまで数日乾かしますが、ハオルチアは強靭な太い根を持つタイプなので、傷口が湿ってもさほど問題はありません。
繁殖について・・・・・・
  • 長期間栽培していると、親株の根元から、小さな子株が生えてくることがあります。ある程度の大きさになったら、独立させてみましょう。春先か秋の半ばの涼しい時期が安心です。
  • 子株の根元がよく見えないと難しいので、植え替えのついでに作業すると良いでしょう。
  • 株元の邪魔な土を落としたあと、子株の根元をしっかりつまんで、真横へ押すように徐々に力を加えていくと、根元からポキリと折り取ることができます。子株に根っこがついていなくても大丈夫です。・・・・・失敗すると、子株が芯を残して折れてしまいます。
  • 採った子株は、折り口(傷口)を乾かす必要は特にありません。親株の折り口も同様です。
  • 独立させた子株は、別の鉢に根元をしっかりと埋めて、親株と同じように管理してください。1ヶ月ほどで根が生え、成長を始めます。
  • 愛好家の中には、あえて子株を採らずにそのまま育てて、山のような群生株に育てる方もいます。美しさは格別です。
  • ハオルチアは、葉っぱ一枚からでも繁殖可能です(葉挿し)。ただし、葉の付け根にある細胞が重要で、途中で折れてしまった葉はただ干からびてしまいます。生産者は葉挿しのために本体をバラバラにすることもありますが、あくまで大量生産のための方法ですので、慣れていないと危険です。趣味の場合は、子株を採るさいにもぎ取ってしまったようないらない葉で、まずは実験してみるくらいにしましょう。
  • 実生繁殖も可能です。花がうまく受粉すると、やがてタネの入ったサヤができます。熟したサヤの先端が割れてきたら、中のタネを取り出して、湿った用土にまいておきます。数日後には、ひょろりとした芽が出ます。発芽率は高いのですが、交配種からタネを採った場合、親と同じ株が作れるとは限らないので注意しましょう。栽培条件や品種にもよりますが、ハオルチアらしい姿になるまで、1〜2年かかります。
最近のハオルチア事情・・・・・
  • 植物の相場というものは常に変動しがちですが、ハオルチアは個体差が激しく、無数の交配種が存在しているため、特に相場が分かりづらい植物といえます。それに加えて、近年の多肉植物ブームや、海外からの購入者の爆発的急増によって、ハオルチア業界はやや混乱しているのが現状です。ネット・オークションなどでは、消費者の知識・情報不足や蒐集熱につけ込んだ、かなり悪質な販売行為(極端に高額なスタート価格を設定したり、複数の入札者名を使い分けて自らの商品の価格を釣り上げたり)も一部見受けられますので、商品の質や名称のごまかし、価格の判断にはくれぐれもご注意ください。